2011年4月17日 (日)

自動視野計ファイリングシステムの導入

久しぶりの更新となりました。

この間、東日本大震災という未曾有の大災害がおこりました。

被災された方々にお見舞い申し上げるとともに、1日も早い復興を祈念しております。

今回は、当院にて最近導入した自動視野計ファイリングシステムについて紹介します。

緑内障の診断治療に不可欠な視野検査のひとつにハンフリー自動視野計による静的視野検査があります。

このハンフリー静的自動視野計にて測定された検査結果をPCに取り込み、解析、表示するのが、このシステムです。

このシステムを用いると、時間の経過に応じて検査結果を簡単操作で表示、評価することが可能です。

今後の緑内障治療に少しでも役立てればと考えています。

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2009年12月30日 (水)

副作用が効果効能

まつ毛を長くする薬「ラティース」(米国アラガン社製)というのがあります。米国FDAで承認をうけた薬です。瞼の縁に塗ってまつ毛を濃くするそうです。日本では承認をうけておりませんので、保険適応はありません。

驚いたのが、この薬の成分が緑内障治療薬点眼として用いている薬(ビマトプロスト点眼)とまったく同じということでした。

ビマトプロスト点眼が分類されるプロスタグランディン関連薬点眼(PG製剤)は緑内障治療薬点眼のなかでも、非常に効果の優れた点眼薬ではありますが、眼瞼の色素沈着(産毛が濃くなる)などの副作用があります。

この副作用を利用して、効果効能となるとは驚きでした。

もちろん眼科では緑内障治療目的のみに使用します。

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2008年12月 7日 (日)

眼圧下降。量も大事だが、質も

 緑内障の治療で眼圧下降は大事なことである。しかし最近、眼圧変動も緑内障進行に影響を与える危険因子のひとつではと指摘されてきている。

 アメリカで行われた緑内障患者調査(AGIS)によると、眼圧変動が高いと有意に視野障害が進行しやすく、これは平均眼圧が高い群より平均眼圧が低い群にて認められたとのことである。

これをうけて眼圧を下げることはもちろん必要な事であるが、いかに変動なきように調整すること。眼圧下降の量よりも質も必要なことだと考えさせられました。

参考文献)

Caprioli J ら, Intraocular pressure flucutuation : Ophthalmolgy 2008, 115: 1123-1129

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2007年9月16日 (日)

緑内障と眼底検査

一般的に「緑内障」=「眼圧が高くなり視機能障害(視野障害)がでる病気」と理解されてきました。しかし、2000年から2002年に岐阜県多治見で行われた緑内障疫学調査(多治見スタディ)では、眼圧が正常でも緑内障になる「正常眼圧緑内障」が40歳以上の日本人では、眼圧が高くなる緑内障(高眼圧緑内障)より有病率が高いということがわかってきました。

また眼圧の平均値を比較しても、病気のない正常人の平均眼圧は14.5±2.5mmHg,緑内障(高眼圧および正常眼圧緑内障両者含め)の人の平均眼圧は15.4±2.8mmHgと緑内障のほうが、やや高い傾向にあるものの大差なく、正常眼圧緑内障の比率が多いということを示しています(これも多治見スタディ参照)。、もちろん眼圧が高くなれば緑内障になる危険性は高くなります。しかし眼圧検査だけでは緑内障(特に正常眼圧緑内障)を鑑別する事は困難で、眼底検査にて緑内障性視神経萎縮の有無を調べることが非常に重要です。

検診などで眼圧測定を行い結果正常であっても、一度眼底検査行い緑内障性視神経障害がないかどうか確かめることが、緑内障早期発見に有用と考えます。

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